【今日の朝日新聞より】取り調べの可視化、司法取引、通信傍受…その恩恵と危険性 (2016.5.20-30面 社会)

拡大する捜査手法 刑事司法改革関連法案、参院委を通過

取り調べの録音・録画(「可視化」)を一部の事件で義務づけることなどを柱とした刑事司法改革の関連法案について、参院法務委員会は、賛成多数で可決しました。検察による「司法取引の導入や警察が「通信傍受(盗聴)」できる対象犯罪の拡大も盛り込まれており、捜査・公判のあり方が大きく変わることになります。

可決された刑事司法改革関連法案について、キーワードとなる「可視化」「司法取引」「通信傍受」について、具体的にどういう意味を持っているのかが、30面に詳しく解説されていました。上手に使えば、今まで尻尾を掴みづらかった犯罪の検挙や、末端の犯罪から根本を断ち切る可能性がある一方、社会による監視や冤罪を生む危険性も孕んでいるということがよくわかります。

映像や録音は、編集で如何様にも嘘をつくことができます。実際の音声でリアリティーが増すだけに、物事を「より説得力を持って」検察の都合の良い方向に導くことが可能である、ということを私たちは頭の片隅に入れておかなければならないと思います。司法取引の記事中にある、冤罪で捕まった方の「問題の根本は、ストーリーありきで捜査が進む体質だ。それを見直さない限り、捜査機関に都合のいい『新たな武器』を与えるだけになるのではないか」という危惧通り、捜査手法が適切に取り扱われているか、注視していかなくてはいけないと感じました。

佐々木敬太郎


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