医学部新設について、多角的な視点を持つことができる記事(2016.3.26-17面 オピニオン)

オピニオン面「私の視点」で、東京慈恵会医科大学名誉教授の森山寛さんが、医師不足対策についての意見を述べていました。

医師不足解消のため、長く凍結されていた医学部の新設が昨年決まりました。私が住む成田市にも国際医療福祉大学の医学部新設が決まりました。

医学部新設については、日本医師会などが反対していた事実は知っていましたが、私は素直に「医師不足の解消になれば」「成田に医学部ができて地域活性につながれば」と肯定的に捉えていましたが、記事を読んでみると、事態はそう単純でもないようです。

医師になるためには時間がかかること、地方の医師不足に対応するため制度を変えた効果が今から出ること、医師人口の今後の推移、さらには医療ニーズのピークなど、長期的に考えると、今後は医師過剰の状態になるというのが、森山さんの主張です。森山さんは、医学部の新設ではなく、地域や診療科、勤務医と開業医の割合といった、偏在の解消が重要だと述べています。

もちろん、医学部新設により、地域は確実に活性化すると思いますし、プラス面も多くあると思います。ただ、今回の記事で、どうして医師会が反対していたのか、理由の一端を知ることができました。また、医学部新設にあたって、市の財政拠出といった問題もあります。

やはり、一方からの情報だけを鵜呑みにするのではなく、双方の意見を知り、ひとつの事象を多面的に捉える必要があると改めて感じました。

佐々木敬太郎


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