「争点」はつくられる。(2016.3.28-3面 総合)

(考論 長谷部×杉田)争点って何? 選挙の前に問い直す

夏の参院選で、問われるべき争点とは何か。長谷部恭男・早稲田大教授(憲法)と杉田敦・法政大教授(政治理論)の連続対談は今回、日本の選挙制度が抱える問題から説き起こし、争点設定と選挙で示される「民意」の意味を問い直します。

「争点」はよく使う言葉ですが、「選挙の争点」とはそもそもどういうものなのかから考えていきます。選挙でいくつかの争点をまとめて問うのと、争点ごとに国民投票にかけると結果が違ってくるということが、図式でわかりやすく説明されています。

また、小選挙区制の特徴や、民意がどれだけ反映されるのかも、簡単な計算式で解説しています。全人口が81人として、そのうち15人をまとめれば議会の過半数を確保できてしまうという状況は、たしかにいびつと感じますね。

ひとつの争点で考えるのはわかりやすいですが、そもそも、争点は多岐にわたります。政権与党が「争点化」する=不利な部分(争点)で戦わず、有利な部分(争点)のみに焦点を当てて勝ちにいくというのは、たしかに記事にある通り、野党は圧倒的に不利ですね。また、メディアは一方に有利な争点設定に乗せられないよう、慎重な判断を求められる重要な役割を担うということがあらためてわかりました。「『争点』は作られる」ということを意識していなければいけないと、今回の記事を読んで強く思いました。

佐々木敬太郎


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